torus711 の雑記帳

競プロ関係以外のことについて適当に.競プロ関係は https://torus711.hatenablog.com/

文書・スライドの体裁について最近指摘したこと

はじめに

 セミナーとかでよく細かいことを指摘していて*1,各事項については全人類知っておいて欲しいのでまとめてみます.

指摘事項

  • 句読点が「。、」.
    • わたしの分野だと句読点はピリカン「.,」が基本です.
    • IME の設定自体を変えておくのをオススメしてます.
  • フォントが統一されていない.
    • 和文中の英単語のフォントがゴシックだったりローマンだったりして統一されていないというのに遭遇しました.普通にやればそうはならないので,「逆に何したらそうなるの」という感じがありますが…….
  • 数式・数学っぽいオブジェクトが数式モードになっていない.
    • 場所によって数式モードだったりそうでなかったりするというのも割とよく見ます.わたしは同一文字でも字形が違えば違うものを指すと解釈するので,つらいです.
  • $\log$ が斜体になっている.
    • (たぶん競プロでも)あるあるです.$log$ と書かれたら $l \times o \times g$ と解釈します.また,$\mathit{ log }$ なら対数関数とたまたま名前が同じなだけの別の何かだと解釈します.
      • この例だと見分けが付きませんが,後者は \mathit で囲んでいます.
    • \log を使うべきで,他の関数についても \sin, \cos, \tan などを使うべきです.
      • コマンドが用意されていない場合は \mathrm で囲うことで,$\mathrm{ myfunction }$ \mathop{ \mathrm{} } で囲うことで,$\mathop{ \mathrm{ myfunction } }$ のようにいい感じになります.
      • パワポ? 知りません.
  • 前項と関連しますが,$diff$ というのを見ました.
    • この場合 \mathit で囲って $\mathit{ diff }$ とすべきです.そうでないなら $d \times i \times f \times f$ と解釈します.
  • 「$\dots$」の高さが合っていない.
    • 列などの記法で中略を表す「$\dots$」は「挟んでいるもの」の高さに合わせるべきです.
    • 例えば,$a_1, a_2, \dots, a_n$ のようにカンマで挟むときはベースラインの高さ,$x_1 \times x_2 \times \dots \times x_n$ のように mean-line にある演算子で挟む場合は mean-line に合わせます.
    • いずれにしても,\dots と書いておけばよしなにやってくれます.
  • ダブルクォートが開きと閉じで同じ.
    • ダブルクォートには*2実は向きがあって,開きと閉じでは形が違います.
    • なので単に "hoge" とか書くのは間違いで,LaTeX では ``hoge'' と書くとよしなにやってくれます.
  • カンマ抜け.
    • $a_1, a_2, \dots a_n$ というのに遭遇しました.この場合「$\dots$」はカンマで挟むべきです.
  • Conclusion が無い.
    • 唐突に終わられるとびびるし質問もしづらいです.
    • まとめか,Future Work を表示しておくとよい気がします.
    • 「ご清聴スライド」は完全に不要です.

おわりに

 ということで最近の思い出でした.思い出したり新しいのに出会ったりしたら追記するかも?

*1:うるさがられている可能性はある.

*2:シングルクォートもですが

「水疱性角膜症」で手術した話

これは何

 「また病気の話か」という感じもありますけれども…….やや前の話で,一昨年の 6 月頃に始まって昨年の 3 月には完了した話なのですが,「水疱性角膜症」(角膜が白濁する病気)というのを罹患してしまい手術入院することになった件の後付け日記です.

前提

 わたしはそもそも「先天性白内障」で手術をしたらしいです(先天性ということで当然記憶は無い時期の話なので「らしい」止まり).術式名を一度聞いた気がするものの忘れてしまった*1のですが,内容としては白濁した水晶体の吸引だけをやったっぽいです.眼に詳しいヒトは分かるかと思いますが,視力がアレになるのでかなり厚みのある眼鏡*2で矯正していました.
 何かの機会(たぶん眼鏡の新調)で眼科を受診した際に「眼内レンズ」(IOL?) を勧められて手術を受け*3,裸眼(って言っていいのかな?)が向上して,普通の見た目の遠近両用眼鏡着用となりました.
 とはいえ,世の中の人々並みに視えてる訳ではなくて,自動車免許は取れませんし,原付きでもかなりあやしい感じです.より詳細には左右の視力にそれなりの差があって,

  • 右目 : 生活では困らない.ホワイトボードやプロジェクタは厳しい.
  • 左目 : 生活にやや不安がある(信号が見づらいとか).文字を読むのは厳しいが,フォントサイズをめちゃくちゃ拡大するとギリ読める.

といった具合でした.

発症

 2022 年の 6 月頃だったと思いますが,右目の視界に白濁が見られるようになりました.寝起きだったりとかの体調次第で似たようなことは起きるのでしばらく楽観視して放置していたのですが,一向に良くならないというか,むしろ悪化していったので近所の眼科を受診しました.結果としては冒頭の通り角膜が濁っているということでしたが,その眼科では対応できないということで,大学病院への紹介状を頂くことになりました.ちなみに,この頃にはかなり視えなくなっていて,相対的に大分視えなかった左目の方が視えるような状態になってました.上述の通り信号の視認があやしいので,事故らなくてよかったと思います.
 ということで大学病院を受診して,「手術ですね」という話になりました.冒頭のリンク先にある通り,水疱性角膜症の原因は角膜内皮細胞の数が減っていることなので,手術内容としては,角膜内皮細胞をドナーから移植するというものです*4.しかしながら,眼内レンズの挿入位置が眼の前側に挿入するものだったため干渉するみたいな話になり,手順としは

  1. 眼内レンズを摘出し,眼の後ろ側に挿入するタイプに入れ替える.
  2. 角膜内皮細胞を移植する.

の二段階で行うことになりました.一度の入院で両方を行うのではなく,別々の入院でそれぞれ施術するという形です.

入院(1 回目)

 たぶん 8 月か 9 月頃だったと思いますが,一回目の手術入院となりました.今回の手術の目的は前述の通り眼内レンズの差し替えです.このとき,「ついでにやっとこ」みたいなノリで眼底にレーザーを打つやつもやってもらいました.確か,網膜剥離がどうの,みたいな理由だったと思います.と,やや不穏な単語が出つつも無事に終わりました.強いて言えば,わたしはあんまりじっとしていられない性分というか,ついでにアトピーで全身痒いのもあって,一時間だか二時間だかじっとしているのは地味につらかったです.
 なお,視力がヤバいこと以外は健康なので,手術の時間以外は(抗生剤を点滴されることを除いて)食事含め普通に過ごしていました.やや暇めではありましたが割と快適でしたね.

入院(2 回目)

 少し飛んで 12 月に本命の角膜内皮細胞の移植となりました.ざっくりいうと,「ドナーからもってきたシート状の内皮細胞を眼内に入れてひっつける」みたいな内容だと説明されました.手術自体は問題無く終わったのですが,それとは別に予後の問題として細胞がうまく活動し始めないということは無視できない程度には起こるらしく,残念ながらそのパターンを引いてしまい,その後の診察で再手術が決まりました.

入院(3 回目)

 ということで,また時間が飛びますが翌年の 3 月に再手術となりました.入院の度に結構な時間が空いているのは病院側のスケジュールの問題(手術は混んでるとかそんなん)です.そろそろ入院にも慣れてきましたし,手術内容も前回と同じなので,この回の入院についてはもう書くことが無いです.
 結果としては今回はうまくってくれて,視力はそこそこ戻りました.割と長いこと白濁した視界だったので記憶力的にあんまりちゃんとした比較ではないものの,元々使っていた眼鏡では読書が厳しくなってしまっているので,完全に元通りではなく確実に視力が落ちてはいると思います.

まとめ

 ということで,眼がヤバくなった話の思い出し日記でした.視力的にかなり依存していた方の眼をやってしまったということで,日常のほとんど全ての活動に支障をきたしていたので,治せる疾患でよかったと安心しています.
 教訓としては,視界に違和感があったらそれはヤバいので,早急に眼科に行くべきだということです.眼は大切にして生きていきましょう.
 では.

*1:かっこいい横文字の名称だったはず…….

*2:いわゆる「瓶底眼鏡」というやつ.

*3:幼少時にそうしなかったのは,リンク先の Wikipedia 先輩いわく昔は小児適応外だったからっぽい?

*4:角膜全部を取り替える「全層角膜移植」というのもあるようです.

キーボードを買い替えた話+銀軸の感想とか

経緯

 昨年の中頃から,当時使用していたキーボードにガタが来ていて,色々と不具合が出ていました.例を挙げると,

  • [Space] が反応しない
  • [M] が確率で反応しない($p = 0.5$ ぐらい)
  • [Alt] が確率で反応しない($p = 0.9$ ぐらい)

といった具合です.さすがにこれでは支障があるので,

  • [変換] を [Space] にリマップ
  • [カタカナひらがな] を [M] にリマップ

してだましだまし使っていましたが,(最後にイカれた)[Alt] のリマップ先になる未使用キーが無く,結局これが致命傷になって買い替えを決めました.

選定

 わたしはキーストロークが短いペラペラなキーボード*1があまり好きではなく,プライベートではメカニカルキーボードを使用しています.ブランドに強いこだわりはありませんが,最初になんとなく購入したのが Majestouch だったので,毎回 Majestouch のフルサイズキーボードを買っています.
 あまり詳しくないのですが,メカニカルキーボードには「軸」という概念がありますね.ガタが来ているキーボードは何故か Amazon の購入履歴から消えている*2ので定かではないですが,おそらく茶軸です.次はどれにしようかと軸の種類を調べてみたところ,銀軸(スピードシルバー軸)というのが気になりました.銀軸の特徴は

などで,高速入力に向くという謳い文句でなかなかよさそうだったので,銀軸から選ぶことにしました.で,Majestouch 2SS Edition MXスピードシルバー軸・フルサイズ・日本語 (FKBN108MSS/NCSP2B) を購入しました.

使ってみて

 文字入力に関して,ネットの情報だと「アクチュエーションポイントが浅いせいで隣のキーとかを誤爆しやすい」という説が見られます.が,わたしの指には合っていたのか,むしろ typo は減っているような印象です.しかも,速度も多分上がりました.なので,文字入力に関しては満足しています.
 キーボードの二大用途*4として,文字入力の他にゲームがあります.こちらについても気になるのですが,大抵のゲームで重要な役割を果たす [Space] が◯んでいたこともありキーボードを使うゲームから離れてしまっており,「今復帰しよう」というモチベーションも無いのでまだプレイできていません.キーボードがまともになったということは『原神』でジャンプできるようになったということなので,再開してみようかなという気持ちはあります.
 ということで,ゲーム用途ではまだ謎ですが,タイピング用途ではかなり満足していて,「タイピングが楽しい」という気持ちを思い出しています.なので,勢い余ってこんな記事を書いてしまったりしています.
 ただ一つ気になるのは,キートップがすっぽ抜けることがあることです.今のところ,[←] と [F11] が何度かすっぽ抜けてます.ただ,ちゃんと嵌めてあげれば指でつまみ上げても抜けないので,どういう機序で抜けてるのかは今のところ謎です.

まとめ

 以上,キーボードが物故割れた話と,銀軸を買ってみた話でした.誰かの参考になればいいかなと思いつつ,「キーボードを買い替えようとしてる人」はマイノリティー側だとも思います.タイピングにこだわりがあってお金のあるヒトは,特に困ってなくても試しに買ってみると世界が変わるかもしれません?
 ということでおわりです.ありがとうございました.

*1:よく分かってないけど,メンブレンとか呼ばれているやつ

*2:消えていると分かるのは,かな印字の有無が異なるため

*3:キーが反応する深さ

*4:そんな概念あるのか?

急性膵炎で病院送りになった話

はじめに

 先日,急性膵炎で病院送りになりました.これはその記録というか日記的な何かです.言うまでもありませんが(?),わたしは医療従事者ではないので,正確な医療情報を求める方はしかるべきところをご参照ください.

入院 0 日目(発症)

 夕方ぐらいだったと思いますが,急に腹痛に襲われました.この腹痛というのが,よくある(お腹を下したときの)腹痛とはちょっと違う感じがあって,

  • 痛みの箇所が上腹部
  • うまく言語化できないけど,痛みの感触が違う
  • 便は出ない

といった感じでした.何か活動するには痛みで気が散りすぎると思ったので,「寝て起きたら収まってるといいな」という思いで就寝を試みましたが,気になって寝付けない程度には痛く,その痛みも一向に収まらなかったので,翌日の昼頃まで布団で呻いていました.細かいことを言うと姿勢で痛みが変わって,

  • 仰臥:痛い
  • 右側臥位:かなり痛い
  • 左側臥位:仰臥よりちょっとマシ
  • 伏臥:論外

という感じでした.

入院初日

入院まで

 といった具合で何も改善しないまま翌日の昼です.そろそろ,鎮痛剤を仕入れるか病院に行くか,何かしらしないとなと思い起床しました.が,その後割とすぐに吐き気が来て嘔吐してしまいました.下が痛いのに上から出るというのはちょっとおかしい(多分)ので,「さすがに病院に行くべきでは?」という気持ちになって諸々調べ始めました.
 「病院に行くべきか」「救急車を呼ぶべきか」を(前者については行った方がよいだろうと思いつつも)自分ではきちんと判断できないので,それを相談できる窓口についても調べたところ,電話相談の #7119 というのが見つかりましたが,対応エリア外でした.なので代わりに「Q助」を利用しました.これは症状に関する質問に答えていくと,緊急度ととるべき対応を提示してくれるサービスです.優先する選択肢を変えて二度実施しましたが,いずれも緊急度「赤」(異常無し・緑・黃・赤の 4 段階中一番上)で,内一回は「救急車を呼べ」という表示が出ました.(家の中を動くぐらいはできたので,)普通に外出する程度の用意を整えて救急車を呼びました.
 救急車到着後,車内でいくつか質問されたり,お腹を触ったり叩いたりされて何かを判断された後,救急として最寄りの赤十字病院に搬送されました.搬送後は CT 検査を受けてしばらく待たされた後お医者さんが来て,「今日帰れないんで」との宣告を賜り,入院となりました.この時点で,

  • 急性膵炎(痛みの原因はこっち)
  • 脂肪肝

を指摘され,どちらも原因は飲酒だろうとのことでした.飲酒が原因の疾患というと「急性アルコール中毒」と「肝硬変」という印象だったので,「膵臓もあるのかー」みたいに思ってた気がします.

入院後

 入院が決まったので病室がアサインされ,そこに移されました.その後病名と対応についての説明を受けました.対応としては,

  • 食事制限(絶食から開始)
  • 輸液
  • 投薬(胃腸薬的な錠剤)
  • 尿量の記録

でした.炎症している内蔵を休ませつつ,絶食で不足する栄養を点滴で補うという感じだと思います,多分.尿量についてはよく分からないのですが,実際最初は全然出なかったので,何かあったんだと思います.知らんけど.
 この日か次の日に,「病状を確定させるため」みたいな感じで再検査を受けました.内容は

でした.その結果,やはり急性膵炎だということで,上記の処置を続行となりました.
 ということで,手術みたいなダイナミックな処置は無くて,おとなしくしているというのが入院の目的となりました.以降,日々の変化といえば食事制限の段階の変化ぐらいとなります.

食事制限について

 ということで食事制限の段階の変化についてです.

絶食

 入院日から 5 日目の朝までは絶食でした.この期間は,点滴で栄養を補充する形となります.

重湯

 入院 5 日目の昼から病院食が提供されるようになりました.ただしフルスペックの病院食ではなくて,この段階では

のみの構成でした.幸い(?)重湯というものに縁の無い生活を送ってきたので,事前の説明で「重湯が出ます」と言われてもよく分かっていなかったのですが,口にしてみて分かりました.これは「米の要素が溶け込んだお湯」です.実際,(調べたところ,)お粥を作るときにできる副産物的な液体なので,あながち間違った形容ではないと思います.
 ということで主食も副食も液体なのであまり満足感はないのですが,久しぶりに「味」を感じられた*1ので,それなりに嬉しかったです.

五分粥

 前述の食事を問題無く食べられたことで,入院 6 日目の朝からメニュー構成が進化し,

になりました.「極々軟菜」はggってもヒットが少ないのですが,県内の病院の献立がヒットするので,地域に根差した何かなんだと思います.これがどういったものかというと,入念にミキサーされた*3おかずです.見た目から味が分からないので,「予想している味と実際の味が違うと変な味を感じてしまう現象」を避けるために,メニューと照らし合わせて何をミキサーしたのかを突き合わせつつ食しました.

全粥

 入院 8 日目の昼から更にメニューが進化しました.重湯→五分粥の変化に比べて時間がかかっていますが,土日を挟んだことで先生がいなかったせいっぽいです.今回のメニュー構成は

  • 全粥*4
  • 通常の病院食で出るようなおかず*5

になりました.

軟飯

 入院 9 日目の昼からまたメニューが変わりました.ここから,

  • 軟飯なんはん
  • 通常のおかず

となりました.
 軟飯というのも人生初遭遇だったのですが,水多めで炊いた米です.離乳食や病人食に向くとのことで,やりたいことは分かるのですが,どうしても「水の量をミスった米」みたいな印象で,ちょっと好みではなかったです.

入院 10 日目(退院)

 ここまでの記述からも分かるように,病院でできることは食事制限と投薬です.ほぼ通常の食事を食べられるようになったことで,「退院してもよい」との言葉を頂けました*6.ということで,思ったより長い入院になりましたが退院と相成りました.

その他の話題

 といった具合で,主に体(内蔵)を休めるのが主目的な入院だったかなと思います.ちなみに,入院当初の検査の結果として,他に

  • 栄養状態の悪さ
  • 貧血

も指摘されました.栄養に関しては栄養士さんから「栄養指導」というのを受け(させられ)たのですが,ちょっと,提案されたような清廉な生活はできる気がしませんね…….

おわりに

 ということで,急性膵炎による入院記でした.年の瀬で飲酒量が増える時期かと思いますが,皆様は病院送りにならない程度にお楽しみくださいませ.
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*1:水とお茶は許可されていましたが

*2:水:米 = 10:1 で炊いた粥

*3:スプーンでないと食すのが困難な程度

*4:水:米 = 5:1 で炊いた粥

*5:別件(目の手術)で入院したときに出たものと同じような感じなので「通常」と見做した

*6:実際,「退院できますけどどうします?」ぐらいのノリで,「病院でやりたいことも無いので退院します」みたいな返答をしました