torus711 の雑記帳

競プロ関係以外のことについて適当に.競プロ関係は https://torus711.hatenablog.com/

「水疱性角膜症」で手術した話

これは何

 「また病気の話か」という感じもありますけれども…….やや前の話で,一昨年の 6 月頃に始まって昨年の 3 月には完了した話なのですが,「水疱性角膜症」(角膜が白濁する病気)というのを罹患してしまい手術入院することになった件の後付け日記です.

前提

 わたしはそもそも「先天性白内障」で手術をしたらしいです(先天性ということで当然記憶は無い時期の話なので「らしい」止まり).術式名を一度聞いた気がするものの忘れてしまった*1のですが,内容としては白濁した水晶体の吸引だけをやったっぽいです.眼に詳しいヒトは分かるかと思いますが,視力がアレになるのでかなり厚みのある眼鏡*2で矯正していました.
 何かの機会(たぶん眼鏡の新調)で眼科を受診した際に「眼内レンズ」(IOL?) を勧められて手術を受け*3,裸眼(って言っていいのかな?)が向上して,普通の見た目の遠近両用眼鏡着用となりました.
 とはいえ,世の中の人々並みに視えてる訳ではなくて,自動車免許は取れませんし,原付きでもかなりあやしい感じです.より詳細には左右の視力にそれなりの差があって,

  • 右目 : 生活では困らない.ホワイトボードやプロジェクタは厳しい.
  • 左目 : 生活にやや不安がある(信号が見づらいとか).文字を読むのは厳しいが,フォントサイズをめちゃくちゃ拡大するとギリ読める.

といった具合でした.

発症

 2022 年の 6 月頃だったと思いますが,右目の視界に白濁が見られるようになりました.寝起きだったりとかの体調次第で似たようなことは起きるのでしばらく楽観視して放置していたのですが,一向に良くならないというか,むしろ悪化していったので近所の眼科を受診しました.結果としては冒頭の通り角膜が濁っているということでしたが,その眼科では対応できないということで,大学病院への紹介状を頂くことになりました.ちなみに,この頃にはかなり視えなくなっていて,相対的に大分視えなかった左目の方が視えるような状態になってました.上述の通り信号の視認があやしいので,事故らなくてよかったと思います.
 ということで大学病院を受診して,「手術ですね」という話になりました.冒頭のリンク先にある通り,水疱性角膜症の原因は角膜内皮細胞の数が減っていることなので,手術内容としては,角膜内皮細胞をドナーから移植するというものです*4.しかしながら,眼内レンズの挿入位置が眼の前側に挿入するものだったため干渉するみたいな話になり,手順としは

  1. 眼内レンズを摘出し,眼の後ろ側に挿入するタイプに入れ替える.
  2. 角膜内皮細胞を移植する.

の二段階で行うことになりました.一度の入院で両方を行うのではなく,別々の入院でそれぞれ施術するという形です.

入院(1 回目)

 たぶん 8 月か 9 月頃だったと思いますが,一回目の手術入院となりました.今回の手術の目的は前述の通り眼内レンズの差し替えです.このとき,「ついでにやっとこ」みたいなノリで眼底にレーザーを打つやつもやってもらいました.確か,網膜剥離がどうの,みたいな理由だったと思います.と,やや不穏な単語が出つつも無事に終わりました.強いて言えば,わたしはあんまりじっとしていられない性分というか,ついでにアトピーで全身痒いのもあって,一時間だか二時間だかじっとしているのは地味につらかったです.
 なお,視力がヤバいこと以外は健康なので,手術の時間以外は(抗生剤を点滴されることを除いて)食事含め普通に過ごしていました.やや暇めではありましたが割と快適でしたね.

入院(2 回目)

 少し飛んで 12 月に本命の角膜内皮細胞の移植となりました.ざっくりいうと,「ドナーからもってきたシート状の内皮細胞を眼内に入れてひっつける」みたいな内容だと説明されました.手術自体は問題無く終わったのですが,それとは別に予後の問題として細胞がうまく活動し始めないということは無視できない程度には起こるらしく,残念ながらそのパターンを引いてしまい,その後の診察で再手術が決まりました.

入院(3 回目)

 ということで,また時間が飛びますが翌年の 3 月に再手術となりました.入院の度に結構な時間が空いているのは病院側のスケジュールの問題(手術は混んでるとかそんなん)です.そろそろ入院にも慣れてきましたし,手術内容も前回と同じなので,この回の入院についてはもう書くことが無いです.
 結果としては今回はうまくってくれて,視力はそこそこ戻りました.割と長いこと白濁した視界だったので記憶力的にあんまりちゃんとした比較ではないものの,元々使っていた眼鏡では読書が厳しくなってしまっているので,完全に元通りではなく確実に視力が落ちてはいると思います.

まとめ

 ということで,眼がヤバくなった話の思い出し日記でした.視力的にかなり依存していた方の眼をやってしまったということで,日常のほとんど全ての活動に支障をきたしていたので,治せる疾患でよかったと安心しています.
 教訓としては,視界に違和感があったらそれはヤバいので,早急に眼科に行くべきだということです.眼は大切にして生きていきましょう.
 では.

*1:かっこいい横文字の名称だったはず…….

*2:いわゆる「瓶底眼鏡」というやつ.

*3:幼少時にそうしなかったのは,リンク先の Wikipedia 先輩いわく昔は小児適応外だったからっぽい?

*4:角膜全部を取り替える「全層角膜移植」というのもあるようです.